2024年6月のさゆり先生のスペイン語レッスンでは、印象に残る単語がいくつも登場しました。
この記事では、その中から特に面白かった言葉をいくつか振り返ります。
スペイン語の奥深さや教室の雰囲気を、少しでも感じてもらえたらうれしいです。
PLÁTANO(プラタノ)

食べ物のスペイン語を覚えるのはとても楽しいです。そして、いろいろな発見もあります。
今回はバナナが話題になりました。
バナナはスペイン語で「platano(プラタノ)」というのは知っていたのですが、じつは「banana(バナナ)」という単語も使われることを教わりました。
ネットでも調べてみたところ、
- 「platano」と「banana」は同じものだが、国によって使い分けられる
- そもそも品種が違う
と、見解が分かれるようです。
バナナの方が基本的に大きく重く形も直線的。プラタノはやや小ぶりでカーブしている、という情報もありますが、地域によって様々なようです。
PIMIENTO(ぴーまん)

ピーマンはスペイン語で「pimiento(ピミエント)」といいます。
これとは別に「pimienta(ピミエンタ)」という語尾だけが違う単語がありますが、こちらは「コショウ」を意味します。
私はいつもこの2つを取り違えてしまうのですが、これを機に調べてみたところ、どうもまったく別の単語であるという説に出会いました。
「pimienta(コショウ)」は「pimiento(ピーマン)」の派生語や男女形のように見えて、実は語源的には別物で、ラテン語の pigmenta(色や香りをつけるもの)に由来するとのこと。
しかし腑に落ちないのは、英語でピーマンを green pepper というように、ピーマンとコショウのつながりを感じる点ですね。
ちなみに、熱帯アメリカ原産のトウガラシがヨーロッパを経て日本へ渡来したのは16世紀ごろ。江戸時代にはすでにかなり普及していたそうです。
| スペイン語 | 意味 |
|---|---|
| pimiento | 野菜としてのピーマン/唐辛子 |
| pimienta | 調味料としてのコショウ |
ドン・キホーテ

ドン・キホーテとスペイン人のユーモア
ドン・キホーテが話題になりました。私を含め多くの方は、その名前は知ってるけど実際に本を読んだことはないのでは?
うちのスタジオに弾きに来てくれていたスペイン人ギタリスト(グラナダ大学哲学科中退)はドンキホーテ「今二回目読んでる」って言ってました。哲学的な考え抜かれた発言をする男でしたね。
あるスペイン人観光客は「ドン・キホーテは結構むずかしいよ。言葉に皮肉や裏の意味が込められていたりするからね」と言っていました。
💡 「ドン」は名前じゃない!?
「ドン・キホーテ」の“ドン”は名前じゃなくて、スペイン語の敬称(けいしょう)です。
日本語でいえば「〜さん」や「〜殿」みたいな感じ。
本来は立派な人につける言葉なんですが、作者セルバンテスはそこにちょっと皮肉をこめて、
「立派ぶったけどどこかズレてるおじさん」っぽく表現しています。
だから“ドン”には、スペイン的なユーモアと愛嬌がにじんでますね。
📚 作者セルバンテスの人生もドラマチック!
作者、セルバンテスさんは、人生いろいろありすぎた人。兵士として戦い、牢屋にも入り、でも最後には「ドン・キホーテ」というとんでもなく有名な本を書きました。
主人公のドン・キホーテは、古い騎士物語を読みすぎて現実と空想の区別がつかなくなり、「よし、自分も騎士になる!」と旅に出ます。風車を巨人とまちがえたり、ロバに乗った仲間サンチョとケンカしたり…。
でもそこに、人間の夢とか理想とか、ちょっと切ない優しさがあって、笑いながら考えさせられる名作だそうです。
❤️ スペイン人にとってのドン・キホーテ
ドン・キホーテはスペイン人にとって特別な本。理想に向かってまっすぐ突っ走るドン・キホーテの姿に、自分たちの情熱やユーモアを重ねる人が多いんです。まさに“スペインの心”がつまった物語。
🎬 アニメ版で楽しく学ぼう!
実際の作品を書籍でよむのはやっぱり大変なのでさゆり先生がアニメ版を教えてくれました。スペイン語はやはり難しいですし、字幕もありません。でもちょっと見てみても面白いかも?
ドン・キホーテのアニメ版を通して、スペイン語の単語や表現をやさしく学べます。笑いながら言葉の背景も感じてみましょう。
🐧 おまけ
余談ですが、スペイン人に「ドン・キホーテっていう店はいったい何なの?」ってよく聞かれますが、ちょっとなんだか恥ずかしい気持ちになります。
🥇ピカソの名前ースペイン語の名前ルールを知ろう

ピカソの本名、実はとんでもなく長いです。
Pablo Diego José Francisco de Paula Juan Nepomuceno Crispín Crispiniano María Remedios de la Santísima Trinidad Ruiz Picasso.
スペインでは、名前のあとに「父方の姓+母方の姓」をつけるのが一般的です。
ピカソの場合、**Ruiz(ルイス)**が父方、**Picasso(ピカソ)**が母方。
このしくみを覚えておくと、スペイン語の人名を聞いたときに
「どこまでが名前でどこからが姓なのか」がわかりやすくなります。
日常会話では、父方の姓だけ使うことが多いですが、
芸術家のように母方の姓で知られる人もいます。
ピカソがまさにそのタイプですね。
💬 ちなみにスペイン語で「あなたの名前は?」は
➡ ¿Cómo te llamas?(コモ・テ・ジャマス?)
「私は〜です」は
➡ Me llamo Pablo Ruiz Picasso.(メ・ジャモ・パブロ・ルイス・ピカソ)
ピカソのように長い名前の人も、ふだんは最初の一部だけ名乗ります。
つまり「正式には長いけど、普段はシンプル」──それがスペイン流😉
さゆり先生のおばあ様も亡くなった後、役所ですごい長い名前だったことがわかったそうです。
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